こんにちは。千葉県市川市にある歯医者「本八幡駅前ミツル歯科」です。
小児矯正は、子どもの成長を活かして歯並びや顎の発育を整える治療です。健康面や見た目の改善が期待できる一方で、治療費が高額になるケースも少なくありません。
この記事では、小児矯正にかかる費用の相場や保険が適用される条件、医療費控除の活用方法について解説します。さらに、費用負担を抑えるための工夫や支払い方法の選択肢についても紹介します。
小児矯正の費用[種類別]

小児矯正の費用は、治療方法によって異なります。ここでは、小児矯正で主に利用される装置の費用相場について解説します。
一期治療の費用相場
一期治療では、顎の成長や歯列の土台を整えるための装置を使用します。主な装置と費用相場を以下にまとめました。
<装置ごとの費用と特徴>
装置 | 費用の目安 | 特徴・用途 |
---|---|---|
拡大床(プレート) | 20万円〜30万円 | ・取り外し可能な装置 ・上顎を拡大する ・成長期に顎が狭い場合に用いられる |
急速拡大装置 | 3万円〜5万円 | ・上顎の骨を広げる装置 ・永久歯が並ぶスペースを確保する |
フェイシャルマスク | 40万円 | ・上顎の成長を促進する装置 |
マイオブレース | 20万円〜40万円 | ・顎や歯の成長をサポートする装置 |
ペンデュラム | 3万5,000円〜5万円 | ・奥歯を後方へ移動させる装置 |
リンガルアーチ | 3万円〜5万円 | ・下顎の歯列を整える |
ムーシールド | 3万円〜5万円 | ・睡眠中に装着 ・受け口を改善する装置 |
バイオネーター | 3万円 | ・筋肉の力で下顎を前方に成長させる装置 |
二期治療の費用相場
二期治療では、歯を正しい位置に動かす矯正が行われます。主な治療方法と費用は、以下の通りです。
ワイヤー矯正
歯にワイヤーを装着して矯正を行います。表側矯正は50万円〜100万円、裏側矯正は100万円〜150万円程度かかります。
マウスピース矯正
透明なマウスピースを使用する治療で、費用は50万円〜80万円程度です。目立ちにくく取り外し可能なのが特徴です。
小児矯正の保険適用と医療費控除について

小児矯正は、基本的に自費診療の扱いとなります。
ただし、場合によっては保険が適用されるケースがあります。ここでは、保険が適用される条件と医療費控除について解説していきます。
保険適用について
矯正治療は基本的に審美目的とみなされます。そのため、保険の適用対象外となりますが、以下のような例外的なケースでは保険が適用される場合があります。
ただし、これらの条件に該当する場合、保険で治療を受けられるのは認定を受けた医療機関に限られます。事前に該当する施設かどうか確認することが重要です。
厚生労働大臣が定める疾患による不正咬合
例えば、先天性疾患により顎の形成に異常が生じ、不正咬合が引き起こされている場合が該当します。具体的には、顎変形症の治療を含むケースや、前歯や小臼歯などの永久歯が3本以上萌出していないケースなどです。
外科的処置を必要とする場合
外科的な治療が必要な場合も、保険適用の対象となります。外科的な処置が必要になる原因としては、顎骨の発育不全や顎変形症などが挙げられます。
医療費控除について
小児矯正の場合、成長過程における咬合や発育を正常化する目的が含まれているため、医療費控除を受けられる可能性があります。美容目的の矯正治療は医療費控除の対象外とされているため、注意しましょう。
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が10万円(総所得が200万円未満の場合は所得の5%)を超えた場合に利用できる税控除制度です。同居する家族の医療費を含めて申請することも可能です。
控除を申請する際には、これらの費用の領収書を保管しておく必要があります。申請は毎年1月から12月分を対象に、翌年の確定申告時に行います。
矯正治療は高額な費用がかかる場合がありますが、医療費控除を活用することで家計の負担を軽減できます。治療を開始する前に、医療費控除に該当するかどうか、どのような手続きが必要かを確認しておきましょう。
小児矯正の費用が高い理由

小児矯正は健康面や見た目の改善に大きな効果が期待できますが、その費用が高額であることが一般的です。その理由は、主に以下の2つです。
保険が適用されないため
前述の通り、矯正治療は美容目的の治療と見なされることが多く、基本的に保険適用の対象外となります。保険が適用されるのは特定の条件を満たす場合のみで、大多数の小児矯正は全額自己負担となるため費用が高くなる傾向があります。
特殊な材料と高い技術が必要なため
矯正治療では、ワイヤーやブラケット、マウスピースといった器具が使用されます。これらは、患者さまに合わせたデザインやサイズで製作されるため、非常に高額です。さらに、これらの器具は耐久性や安全性を重視して製造されており、特殊な素材が使われています。
また、小児矯正には高度な技術が求められ、技術料が費用に反映されます。特に、成長期の子どもの歯並びを正確に予測しながら治療を進めるには、歯科医師の緻密な計画と技術が必要不可欠です。
小児矯正の費用の負担を抑える方法

小児矯正は高額な治療費が発生するため、費用負担を軽減する工夫が求められます。ここでは、具体的な方法をいくつか紹介します。
医療費控除を活用する
医療費控除を利用することで、支払った医療費の一部を所得税から還付してもらえます。前述の通り、小児矯正の場合は、単なる審美目的ではなく機能改善が目的とされるため、控除対象になることが多いです。申請には領収書や明細書が必要なため、保管しておきましょう。
モニター制度を利用する
一部の歯科医院では、治療例を紹介するためのモニター患者を募集しています。モニターに選ばれると、通常よりも治療費が割引されることがあります。
ただし、モニターになるためには条件を満たす必要があり、治療の前後に写真撮影を行うことや、体験談を提供することが求められる場合があります。事前に条件をよく確認しておくことが大切です。
デンタルローンを活用する
一括払いが難しい場合、デンタルローンを利用すれば費用の分割支払いが可能です。
ただし、分割回数や金利によっては総支払額が増える場合もあるため、利用の際は事前に返済計画をしっかり立てることが重要です。
小児矯正の支払い方法とは

小児矯正の費用は高額になる場合が多いため、支払い方法を正しく理解して選択することが重要です。主に、トータルフィー制と処置別支払い制の2つの方法が採用されています。それぞれの特徴を詳しく解説します。
トータルフィー制
トータルフィー制は、治療開始から完了までに必要な費用を最初にまとめて支払う方法です。歯科医院によって範囲は異なりますが、精密検査から矯正装置の装着、保定装置までの治療費が含まれる場合が多いです。
トータルフィー制のメリットは、総額を事前に把握できるため、費用計画を立てやすい点です。治療途中で追加費用が発生しないケースがほとんどで、安心感を持って治療を進められます。
ただし、矯正以外の治療(虫歯や歯周病の治療費など)は含まれていないことが多いため注意が必要です。また、追加の処置が発生しなかった場合などは、処置別支払い制のほうが費用を抑えられる可能性もあります。
処置別支払い制
処置別支払い制は、治療ごとに発生する費用をその都度支払う方式です。例えば、矯正装置の調整や新しい装置への交換が行われるたびに費用を支払います。この方法は、治療がスムーズに進行すればトータルフィー制よりも費用を抑えられる場合があります。
一方で、治療期間が長引くと費用が予想以上に膨らむ可能性があります。また、治療全体でどれくらいの費用がかかるのかが事前に分かりにくいため、計画を立てる際には慎重な検討が求められます。
まとめ

小児矯正は、子どもの将来の歯並びや健康に大きな影響を与える重要な治療です。
しかし、費用面の心配や適切な治療方法の選択に迷う方も少なくありません。情報をしっかり集めた上で、信頼できる歯科医師と相談することが大切です。
子どもの歯の矯正を検討されている方は、千葉県市川市にある歯医者「本八幡駅前ミツル歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯や歯周病治療だけでなく、小児歯科や矯正歯科、ホワイトニング、マタニティ歯科などさまざまな診療に力を入れております。ホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。