こんにちは。千葉県市川市にある歯医者「本八幡駅前ミツル歯科」です。
セラミックは汚れを寄せ付けにくいため、虫歯や歯周病になりにくいといわれています。
しかし、セラミック治療後にメンテナンスを怠ると、セラミックと歯の間や歯茎の境目に汚れが溜まり、虫歯や歯周病を発症することがあるのです。セラミックを長持ちさせるためには、毎日の歯磨きによるケアと定期的なメンテナンスが欠かせません。
この記事では、セラミック治療後のメンテナンスでの内容や頻度について解説します。
セラミック治療後にメンテナンスを受けるべき理由
セラミック治療後にメンテナンスを怠ると、虫歯や歯周病になって再度治療が必要になることがあります。セラミックは人工物なので、セラミックが虫歯や歯周病になることはありません。
しかし、セラミック治療後にメンテナンスを怠ると、セラミックで治療した天然歯や周囲の歯、歯茎にトラブルが起こる可能性があります。
特に、セラミックの詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)の下が虫歯になっても、患者さま自身では気づきにくいです。セラミックの下が虫歯になると治療する際に歯を削りますが、治療を繰り返すと歯の寿命を縮めることにつながります。
毎日の歯磨きによるケアと定期的なメンテナンスによって、セラミックや天然歯を守ることが重要です。
セラミックの寿命
セラミックの寿命は、平均して10~15年といわれています。セラミックは汚れがつきにくく、自分の歯と同じくらい丈夫なのが特徴です。
しかし、この寿命は、定期的にメンテナンスを受けてきちんとお手入れできていることが前提です。治療が終わったからとメンテナンスを怠ると、寿命は縮まるでしょう。
セラミックの下の歯が虫歯になる、セラミックが欠けたり割れたりするなど、平均寿命よりも長持ちしない可能性があります。
セラミック治療を受けた後は、セラミックの歯に異常がないか、虫歯や歯周病になっていないかなど、定期的にメンテナンスを受けて確認することが大切です。
セラミックの寿命を短くする原因
セラミックの歯は寿命が長いといわれているものの、以下の3つの原因によって寿命が短くなることがあります。
虫歯や歯周病
セラミックが虫歯や歯周病になることはありませんが、セラミックの下や土台となる歯が虫歯や歯周病になると、再治療が必要になります。不十分な歯磨きやメンテナンス不足により、お口全体が清潔に保てていないとリスクが高まるでしょう。
セラミックの歯をできるだけ長持ちさせるためには、定期的にメンテナンスを受け、虫歯や歯周病を予防することが重要です。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある
セラミックは自分の歯と同じくらい丈夫な素材ですが、陶器素材のため衝撃に弱いです。歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、セラミックが欠けたり割れたりしてしまうことがあります。
歯ぎしりや食いしばりは無意識に行うことが多く、ご自身で気づいていないことも珍しくありません。歯ぎしり・食いしばりをしていないか歯科医師に確認してもらい、適切に対処しましょう。
噛み合わせ
セラミック治療直後は噛み合わせに問題がなくても、加齢や歯周病の進行によって噛み合わせは変化していきます。そのため、定期的に噛み合わせをチェックし、必要であれば噛み合わせの調整を行わなければなりません。
悪い噛み合わせのまま放置していると、セラミック部分に負荷がかかり、セラミックが欠けたり割れたりすることがあります。噛み合わせによる負担が顎関節にかかり、顎関節症を引き起こすこともあるでしょう。口が開きにくいだけでなく、肩こりや頭痛、めまいなど、全身に悪影響を及ぼすことがあるのです。
噛み合わせの確認や調整は歯科医院でないとできないため、定期的にメンテナンスを受けるようにしましょう。
合っていない歯ブラシ
セラミックを長持ちさせるには、定期的なメンテナンスと同じくらい毎日の歯磨きも大切です。硬すぎる歯ブラシでセラミックを磨くと、セラミックの表面にこまかな傷がつき、セラミックが劣化することがあります。
また、セラミックと歯茎の境目をゴシゴシ磨くと、セラミックと歯との間に段差ができ、そこに汚れが溜まって虫歯や歯周病になることもあります。歯ブラシはやわらかめか普通の硬さのものを選び、やさしい力で歯磨きすることを心がけましょう。
セラミック治療後のメンテナンスで行う内容
ここでは、セラミック治療後の一般的なメンテナンスの内容や流れを解説します。
お口の状態確認
まず、お口の状態確認を行います。セラミックの問題の有無、お口全体の虫歯や歯周病のチェック、歯茎の検査、噛み合わせの確認などを行いますが、目視で確認が難しい場合はレントゲン撮影を行う場合もあります。
セラミック治療後に虫歯や歯周病になったとしても、すぐに発見・治療できるため、定期的にメンテナンスを受けることは非常に重要です。
歯磨き指導
メンテナンスを行う前に、毎日の歯磨きで磨き残しがあるかチェックを行い、正しい歯磨き方法を指導します。磨き残しができているところは歯磨きが苦手なところのため、歯磨き方法が改善されればセラミックだけでなくお口全体の虫歯や歯周病予防にもつながります。
特に、歯と歯の間やセラミックと歯茎の境目は、磨き残しができやすいです。歯ブラシの握り方や当て方など、患者さまの癖に合わせて正しい歯磨き方法を指導します。
患者さまに適した歯ブラシや歯間ブラシのサイズ、フロスの使い方などもアドバイスするので、歯磨き方法についてわからないことがあれば遠慮なく質問しましょう。
クリーニング
定期的なメンテナンスでは、お口全体のクリーニングを行います。磨き残しである歯垢は、時間が経つと硬い歯石に変化します。
歯石になると歯ブラシでは取り除けないため、専用の器具を使って歯垢や歯石を徹底的に除去する必要があるのです。クリーニングで汚れを除去した後は、歯の表面をツルツルに仕上げ磨きして汚れをつきにくくします。
毎日の歯磨きをどれだけ丁寧に行っていても、歯ブラシが届きづらい箇所には磨き残しができてしまいます。そのため、セラミック治療を受けたら定期的にメンテナンスを受け、クリーニングでお口全体を清潔に保つことが大切です。
最終確認
クリーニング後、歯垢や歯石に隠れていた虫歯がないか、歯茎の状態に問題がないかなど、お口全体の最終確認を行います。歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、放置しているとセラミックが欠けたり割れたりすることがあるため、クリーニング後にナイトガード用の歯型を採ります。
ナイトガードとは、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方が就寝時に使用するマウスピースのことです。ナイトガードを装着すれば歯と歯が接触しなくなるため、歯ぎしりや食いしばりによるセラミックの負担を軽減できるでしょう。
定期的にメンテナンスを受けることで、セラミック治療後にトラブルが起きてもすぐに発見・治療できるため、お口の健康を守ることにつながります。虫歯や歯周病は知らない間に進行することが多いので、セラミック治療が終わっても定期的にメンテナンスを受けることが大切です。
セラミック治療後にメンテナンスを受ける頻度
セラミック治療後にメンテナンスを受ける頻度は、約3か月に一度がよいとされています。
ただし、セラミック治療後のメンテナンスの頻度はお口の状態によって異なるため、個人差があります。例えば、歯並びが乱れている、歯磨きが苦手など、磨き残しが多い方の場合、虫歯や歯周病のリスクが高いため1~2か月に一度がよいでしょう。
虫歯や歯周病のリスクが低い方は、3~6か月に一度でよい場合もあります。お口の状態が悪ければ頻繫にメンテナンスに通う必要がありますが、状態がよければその分メンテナンスの頻度は低くなるため、患者さまの負担は軽くなります。
セラミック治療後、特に問題がないからといってメンテナンスを怠ると、セラミックの下の歯が虫歯や歯周病になり再治療が必要になるかもしれません。噛み合わせの変化や歯ぎしり・食いしばりによってセラミックが破損することもあるのです。
何も症状がなくても、歯科医師や歯科衛生士に指示された頻度で定期的にメンテナンスを受けるようにしましょう。
まとめ
セラミック治療後のメンテナンスでは、虫歯・歯周病の有無、噛み合わせの問題の有無、歯ぎしりや食いしばりの癖はないかなど、トラブルが起きていないかお口全体を確認します。その後、虫歯や歯周病を予防するために、クリーニングと歯磨き指導も行います。
セラミックの寿命は平均して10~15年といわれていますが、セラミック治療後のメンテナンスを怠ると寿命は縮まります。セラミックの下の歯が虫歯や歯周病になり、再治療が必要になるかもしれません。
また、噛み合わせの変化や歯ぎしり・食いしばりによって、セラミックが破損することもあるのです。そのため、セラミック治療後に何も症状がなくても、約3か月に一度はメンテナンスを受けるようにしましょう。
セラミック治療を検討されている方は、千葉県市川市にある歯医者「本八幡駅前ミツル歯科」にお気軽にご相談ください。