こんにちは。千葉県市川市にある歯医者「本八幡駅前ミツル歯科」です。
顎関節症は、あごの関節や周囲の筋肉に異常が生じることで、口を開けるときに音が鳴ったり痛みを感じたりする症状が現れる病気です。初期の段階では軽い違和感や一時的な痛みで済むことが多いですが、放置していると症状が悪化していきます。
この記事では、顎関節症を放置していたらどうなるのか、悪化を防ぐために気を付けるべきポイントは何かなどについて解説します。
顎関節症とは
顎関節症とは、顎関節やその周囲の筋肉に何らかの問題が生じる病気です。口の開閉時に違和感や痛みが生じたり関節から音が聞こえたりします。20〜30代に多く見られますが、年齢に関係なく発症する可能性があります。
顎関節は耳の前あたりに位置しているため、違和感を覚えれば自分で気づくことも少なくありません。また、上顎や首周りといった別の箇所に痛みが出ることもあります。
口の開け閉めに問題があれば、あご関節やその周囲に負担がかかっているサインかもしれません。放置すれば悪化するリスクが高まるため、早めに対処することが大切です。
顎関節症を放置すると
顎の痛みや違和感があっても、軽い症状だからと放置してしまう方は少なくありません。
しかし、症状が悪化すると日常生活に大きく影響する恐れがあります。ここでは、顎関節症を放置した場合に生じるリスクについて解説します。
痛みが慢性化する
顎の痛みや違和感は、最初は一時的なものでも、次第に慢性的な痛みに変わっていきます。もともと軽い症状から始まったはずが、気づけば常に鈍い痛みを感じるようになり、食事や会話、仕事にも支障をきたすかもしれません。
口を大きく開けられなくなる
顎関節症を放置していると、口を大きく開けられなくなる開口障害が生じることがあります。口が十分に開かないと食べ物を噛むことができなくなり、食事を楽しめなくなります。
さらに、会話がしづらくなるため、人とのコミュニケーションにも支障をきたすでしょう。仕事や学校生活にも大きな影響を及ぼす可能性が考えられます。
噛み合わせが悪くなる
顎関節症を放置していると、噛み合わせが徐々に悪化していく恐れがあります。噛み合わせが悪化すると歯に過剰な負荷がかかり、歯を失うリスクが高まります。
精神的なストレスが増大する
顎関節症による慢性的な痛みや不快感は、精神的なストレスにもつながります。痛みによってしっかりと睡眠をとることができなくなるため、さらに体調が悪化するという悪循環に陥る方もいるでしょう。
過度なストレスは、顎関節症の症状を悪化させることもあります。放置していると、強い不安や抑うつ症状を引き起こすことも少なくありません。
全身の健康に影響する
顎関節症が進行すると、口の周りだけではなく、全身の健康にも影響をおよぼす可能性があります。あごや顔の痛み、筋肉の緊張が長引くと、周りの筋肉や神経に負荷がかかり、頭痛や肩こり、めまいなどの症状を引き起こすことがあるのです。
また、あごの動きに支障が出ると、食べ物を噛みにくくなったり飲み込みにくくなったりすることがあります。そうすると、栄養をバランスよく摂取することが難しくなり、体力の低下や消化不良など、さまざまな健康問題につながるリスクもあるでしょう。
顎関節症が疑われる場合は何科を受診する？
顎関節症が疑われる場合、まずは口腔外科を受診しましょう。特に、顎関節症の専門的な治療や検査が受けられる歯科医院を受診すると良いでしょう。また、音が聞こえにくい、耳鳴りがするなど、耳の症状が出ている場合は耳鼻咽喉科を受診するという手もあります。
顎関節症の治療法
顎関節症の治療法にはさまざまなものがあり、症状の程度や患者さまの歯の状態などに応じて選択されます。ここでは、顎関節症の主な治療法を3つご紹介します。
保存療法
保存療法は、顎関節症の治療でまず試みられる方法です。手術などの外科的な治療に頼らず、日常生活の指導や薬物療法などで改善を目指します。
基本的には、食事の際に硬いものを避ける、無意識のうちに行われる歯ぎしり・食いしばりの癖を改善する、正しい姿勢を心がけるなど、生活習慣を見直します。また、鎮痛薬や抗不安薬などの投薬治療も行われます。薬物治療は、顎やその周辺に炎症が起きている際に使用され、痛みや腫れを抑えるのが目的です。
噛み合わせの調整
上下の歯の位置がわずかにずれていると、顎の筋肉に偏った力がかかり、関節が不安定になります。歯ぎしりや食いしばりがある方は、特に注意が必要です。
歯科医院では、専用の器具を使って噛み合わせのバランスを確認し、必要に応じて歯を削って調整します。噛み合わせが整うことで過剰に力がかからなくなれば、症状の改善が期待できます。
外科的治療
保存療法や薬物療法、噛み合わせの調整などを行っても改善が見られない場合などには、手術を検討するケースもあります。手術を伴う治療は、他の治療法と比べて身体的な負担が大きいため、慎重に検討する必要があります。
診察や検査を受け、歯科医師と十分に話し合ったうえで決めることが大切です。
顎関節症の悪化を防ぐためのポイント
顎関節症の症状に気づいたら、できるだけ早く治療をはじめることが大切ですが、すぐに受診できない場合もあるでしょう。顎関節症の悪化を防ぐためには、姿勢や食生活など、以下で紹介するポイントを意識することが大切です。
正しい姿勢を意識する
姿勢の悪さも顎関節症の発症や悪化に影響します。猫背の姿勢や、頬杖をつく癖があると顎関節に余計な力がかかり、顎関節症を引き起こすことがあります。そのため、普段から正しい姿勢を意識することが大切です。
顎に負担をかけない食生活を心がける
硬い食べ物や大きく口を開けて噛む必要がある食品は、顎関節に過剰な負荷がかかる原因となります。顎関節症の症状があるときは、できるだけ柔らかい食材を選ぶようにしましょう。
さらに、長時間の咀嚼は顎の筋肉を疲れさせるため避けるべきです。また、片側だけで噛む癖がある場合は、左右をバランスよく使うように意識しましょう。
ストレス管理を徹底する
日常生活のさまざまな場面で、ストレスを感じることがあるでしょう。ストレスは、精神的な緊張だけではなく、筋肉の緊張や不安感、睡眠不足などにもつながります。肉体的、精神的な両面からストレスをコントロールすることが、顎関節症の悪化予防につながるのです。
定期的に通院する
顎関節症の悪化を防止するためには、痛みなどの自覚症状がなくても定期的に通院することが大切です。定期的に通院することで、顎関節症をはじめとする口腔内の問題を早期に発見でき、悪化する前に対処できるようになります。
歯科医院では、患者さまの状態に応じて適切なタイミングでの検診を提案してくれます。例えば、痛みや違和感が完全になくなった後でも、数か月ごとのフォローアップを継続することで、再発のリスクを最低限に抑えられます。
通院は面倒に感じるかもしれませんが、継続的なサポート体制を維持することで、顎関節症の悪化を効果的に防げるでしょう。
まとめ
顎関節症は、顎の関節に異常が生じることで痛みや音、口の開けにくさなどの症状を引き起こす病気です。症状が軽いからといって放置していると、痛みが慢性化したり噛み合わせが悪化したりします。最終的には手術が必要になることもあるでしょう。
そのため、顎関節症が疑われる症状がある場合、早めに口腔外科を受診することが大切です。適切な治療を受けることで、症状の改善が期待できます。
また、顎関節症の悪化を防ぐためには、日常生活のなかでさまざまなポイントに気をつけることが重要です。
顎関節症の治療を検討されている方は、千葉県市川市にある歯医者「本八幡駅前ミツル歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯や歯周病治療だけでなく、小児歯科や矯正歯科、ホワイトニング、マタニティ歯科などさまざまな診療に力を入れております。ホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。