「1週間前からズキズキと歯が痛い…」「痛みで夜眠れない」「痛み止めを飲まないと痛みが引かない…」「熱いもの(コーヒー等)、冷たいもの(冷えたお水等)で、歯がしみる」
最近、このような症状はありませんでしょうか。
当院にいらっしゃる患者様がよく言われる、歯の悩みの理由がこのような内容になります。
こういった場合、知覚過敏の可能性もありますが、多くのものが歯の神経の近く、もしくは神経まで虫歯が到達してしまったことによる痛みの可能性があります。
これは歯の中でどのような状態になっているのでしょうか。
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歯の内部の仕組みを理解しよう
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痛みを取る為にどんな治療方法があるの?
治療期間はどのくらいかかるの? -
虫歯にならないように歯の定期健診に通いましょう
歯の仕組みとは?
歯の一つ一つには3層の層があります。
- 歯の表面(お口を開けた時に見える部分)…エナメル質と言い、とても固いので普段お煎餅等を食べても簡単には歯が欠けたりすることはありません。
- 2つ目の層…象牙質と言い、色味は黄色です。骨と同じくらい固いのですが、ここに刺激が加わると歯に痛みを感じます。
- 3つ目の層…歯髄と言い、所謂歯の神経という部分です
今回の歯の痛みは③3つ目の層、神経まで虫歯の進行が到達してしまった可能性があります。
こうなると日々生活する上でかなり痛みがあり、顔をしかめてしまうレベルかもしれませんね。
それでは、こういった場合どのような治療方法になるのでしょうか?
どんな治療方法になる?
神経を取るには、麻酔抜髄を行う必要があります。麻酔をしないと歯を削る時に激痛が走ります。
最初の治療としては
- まず麻酔を行い、歯を削る時の痛みを取り除きます。(痛みが強い場合、麻酔が効きづらい事もあります。その際、追加で麻酔を行います。)
- 歯の虫歯部分を削り、歯の高さも低くする為落としていきます。
- 3つ目の層の歯髄まで削り、神経を針の様な器具で取り除いていきます。
- 消毒します。
- 仮の蓋をつけます。
以上になります。
この治療になると、1週間に1回程度、神経を取り除く為、大体3~4回通院(回数は歯の部位、歯髄の消毒状況、歯髄の細さによって違います。)、そして最終的なお薬を詰めて、歯の被せものを支える為の土台作り、最後に歯の被せものを作ってようやく完成…と、ここまで週1回でも、大体7~8回は通院、期間は3か月ほど掛かってしまう事になってしまいますね。
とても長い期間になり、通うのも大変になります。
また、暫くは仮の蓋で生活していただくので、ご飯を食べるときに少し不便になってしまいます。
「ちょっと前から歯に違和感があったな…」「そういえば、たまに歯がズキッとする事があったな…」
このような些細な前兆・気づきがあったかもしれません。この時に放置せず、歯医者さんに行くことで、1~ほんの数回で簡単に治療が済む場合があります。そうして歯を虫歯が浅いうちに対処する事で、ご飯をおいしく噛んで食べられる歯をご自身で守ることができます。
また、麻酔が怖いという方もいらっしゃるかもしれません。麻酔の針を刺されたり、麻酔の味や麻痺した感覚、苦手な方も多いですね。
当院では、電動麻酔という一定の圧で浸潤麻酔を行う、なるべく痛みが少ないような機械を使用しております。
患者様への診療中の声掛けも行い、歯科が怖い方でも通いやすいような関係を築いていけるよう心がけておりますので、ご安心ください。
歯の定期健診に行きましょう。
当院では、80歳100歳…とご高齢になっても、ご自身の歯でご飯が食べられることを常に意識し、患者様に治療計画をお伝えしています
そして治療が終われば、3カ月おきに定期健診を行うようお勧めしております。
定期健診ではクリーニングはもちろん、定期的なレントゲン写真をお取りし、虫歯がないかチェックしております。
また、定期健診に来ていただく中で少し違和感を感じるところやしみるところ等、仰っていただければ小さな虫歯の時に対処できます。
必ず歯科の定期健診に通うようにしましょう。