こんにちは。千葉県市川市にある歯医者「本八幡駅前ミツル歯科」です。
見た目が美しく審美性の高いセラミック歯ですが、何年もつのか気になる方も多いのではないでしょうか。一般的にセラミック歯は、銀歯に比べて丈夫で寿命が長い特徴がありますが、お口の中の状態やケアの仕方によっても寿命は異なります。
今回は、セラミック歯の寿命に影響を与える要因や寿命を延ばす方法について解説します。セラミック治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
セラミック歯は何年もつ？
セラミック歯は、一般的に10～15年程度はもつといわれています。保険適用の銀歯は5～7年程度といわれているので、セラミック歯は長い間その役割を果たしてくれるでしょう。
しかし、セラミックにもさまざまな種類があり、セラミックの素材によって寿命は異なります。
セラミックの種類は、以下の5種類です。
・オールセラミック
・e-max
・ジルコニア
・ハイブリッドセラミック
・メタルボンド
それぞれの特徴と平均寿命を詳しく解説します。
オールセラミック
オールセラミックは、すべてがセラミック（陶器）でできた素材であり、審美性が高いです。天然歯に近い白さや透明感が特徴で、美しさを重視する方に最適といえるでしょう。
平均寿命は、10～15年程度です。
e-max
e-maxは、ニケイ酸リチウムガラスが主成分となるセラミックの一種です。審美性が高く、オールセラミックよりも強度に優れています。天然歯と同じくらいの硬さが特徴です。
平均寿命は、10～15年程度です。
ジルコニア
ジルコニアは、審美性と耐久性が高く、人工ダイヤモンドとも呼ばれています。硬く強度があるため、噛み合わせが強い奥歯に最適です。
一方で、天然歯よりも硬いため、噛み合う歯を傷つける可能性があります。
平均寿命は、10～15年程度です。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックは、コンポジットレジン（プラスチック）とセラミックを混ぜ合わせた素材です。コンポジットレジンは保険適用の素材のため、コストを抑えたセラミック歯といえます。
しかし、適応できる歯の範囲が限られる点や、コンポジットレジンが含まれているため変色しやすい点はデメリットといえるでしょう。
平均寿命は、7～8年程度です。
メタルボンド
メタルボンドは、金属にセラミックを焼き付けた被せ物です。中心が金属のため耐久性に優れていますが、金属アレルギーの方には向きません。
審美性が高いですが、角度によっては金属が見える可能性があります。また、金属イオンが溶けだすことで歯茎が黒ずむ場合もあるでしょう。
平均寿命は、8～10年程度です。
セラミック歯の寿命に影響を与える要因
セラミック歯の寿命に影響を与える要因は、以下の5つです。
・セラミック歯の不適合
・歯ぎしりや食いしばりの癖
・噛み合わせの悪さ
・外部からの衝撃
・お手入れ不足
詳しく解説します。
セラミック歯の不適合
セラミック歯は精密に作られ、特別な接着剤を使用するため、銀歯に比べて歯との適合が非常によいです。
しかし、適合性のよさは型取りや接着を行う歯科医師、セラミック歯を作り上げる歯科技工士の経験や技術にも大きく左右されます。素材のよいセラミックであっても、適合が悪ければ寿命は短くなるでしょう。
歯ぎしりや食いしばりの癖
歯ぎしりや食いしばりの癖があるとセラミック歯に強い力が加わるため、セラミック歯が欠ける場合や割れる場合があり、寿命を縮める原因となります。
歯ぎしりや食いしばりは、寝ているときや何かに集中しているときに無意識に行っていることが多く、改善は難しいです。歯科医院でナイトガードを作製し、就寝前に装着することでセラミック歯への影響を減らせます。
噛み合わせの悪さ
噛み合わせの悪さもセラミック歯の寿命に影響を与える原因の一つです。噛み合わせが悪くなる原因には、歯並びの悪さによるものや、年齢を重ねるにつれて進行する虫歯や歯周病によるものがあります。
噛み合わせが悪いとセラミック歯に強い負担がかかります。セラミック歯に強い負担がかかると、セラミック歯が欠ける場合や割れる場合があるのです。噛み合わせの悪さは肩こりや頭痛の原因ともなるため、歯列矯正や虫歯・歯周病の治療などで噛み合わせを改善する必要があります。
外部からの衝撃
転倒や事故などで外部から歯に強い衝撃を受けた場合、セラミック歯が割れる可能性があります。
また、日常的にスポーツをしている方は、ボールが当たることや歯に衝撃を受けることがあるでしょう。運動中は無意識に力が入り、歯を食いしばっていることもあります。食いしばりによる歯への負担を軽減するために、運動中はスポーツ専用のマウスピースを装着するとよいでしょう。
また、スポーツ専用のマウスピースを装着することで、外部からの衝撃から歯を守れます。
お手入れ不足
お口の中のお手入れが不足していると、虫歯になるリスクが高まります。セラミックが虫歯になることはありませんが、セラミックを装着している歯は虫歯になる可能性があるのです。
セラミックを装着している歯が虫歯になると、セラミックを外して治療を行う必要があるため、虫歯ができた時点でそのセラミックは寿命を迎えることになります。
セラミック歯は汚れが付着しにくいですが、きちんとお手入れをしないと汚れは残ったままです。セラミックにしたから虫歯にならないわけではないことを覚えておきましょう。
セラミック歯の寿命を延ばす方法
セラミック歯の寿命を延ばす方法は、以下の4つです。
・日頃からの丁寧な口腔ケアを行う
・歯科医院で定期健診を受ける
・歯ぎしりと食いしばりを改善する
・経験豊富な歯科医院を選ぶ
詳しく解説します。
日頃からの丁寧な口腔ケアを行う
セラミック歯の寿命を延ばすためには、日頃からの丁寧な歯磨きや口腔ケアが重要です。正しい歯磨きができていないと汚れは歯に残り、虫歯や歯周病の原因となります。歯磨きは毎食後に行いましょう。
また、歯の汚れは歯ブラシだけでは完全に落としきれません。歯間ブラシやデンタルフロスを併用することで歯に付着した汚れをきれいに除去できます。セラミック歯だけでなく、ご自身の健康な歯を守るためにも日頃からの丁寧な口腔ケアを心がけましょう。
歯科医院で定期検診を受ける
セラミック歯の寿命を延ばすために、歯科医院で定期検診を受けましょう。
定期検診を受けることで、日々の歯磨きだけでは落としきれない歯石や汚れを除去してもらえます。3か月に1回程度は定期検診を受けるとよいでしょう。
また、定期検診では虫歯の有無なども確認してもらえるため、虫歯の早期発見・早期治療につながります。磨き残しが多い部分や、正しいブラッシング方法も教えてもらえるため、日頃の口腔ケアの精度も高まるでしょう。
歯ぎしりと食いしばりを改善する
歯ぎしりと食いしばりによって、セラミック歯が欠けることや割れることがあり、寿命を縮める原因になります。歯ぎしりと食いしばりを改善することで、セラミック歯の寿命を延ばすことができるでしょう。
寝ているときに歯ぎしりや食いしばりをしている場合はナイトガードを作製し、就寝前に装着することでセラミック歯とご自身の歯を守ることができます。
また、歯ぎしりや食いしばりの原因はストレスから引き起こされる場合がほとんどです。なるべくストレスを取り除くことで、歯ぎしりや食いしばりの改善につながります。
日常生活のなかで、歯ぎしりや食いしばりをしていないか意識するだけでも効果的です。歯ぎしりや食いしばりに気がついたら止めるようにしましょう。
経験豊富な歯科医院を選ぶ
治療を受ける歯科医院選びも大切なポイントです。
歯科医師の経験や技術には差があります。セラミック歯は非常に精密に作製するため、歯の削り方や型取り、歯科技工士の技術力によって出来上がるセラミック歯は大きく左右されるのです。
セラミック治療に力を入れている歯科医院と、力を入れていない歯科医院とでは実績数も異なるでしょう。技術や経験も考慮して信頼できる歯科医院を選びましょう。
寿命を迎えたセラミック歯の取り扱い
セラミック歯は、正しい方法でケアを続ければ長い間その役目を果たしてくれます。大切に使っていれば15～20年でも寿命を延ばすことが可能です。それでもセラミック歯の寿命を迎えることはあるでしょう。
当然ですが、寿命を迎えたら新しいセラミック歯に交換する必要があります。セラミック歯に不具合がある状態で使用を続けると、さまざまな口腔内のトラブルの原因となります。セラミック歯に不具合を感じたら、早めに歯科医院に相談しましょう。
まとめ
今回は、セラミック歯は何年もつのか、また寿命に影響を与える要因や寿命を延ばす方法について解説しました。
セラミック歯は審美性や耐久性に優れた素材ですが、お口の中の環境で寿命は大きく変わります。セラミック歯は、一般的に10～15年程度はもつといわれていますが、日頃からしっかりと口腔ケアを行い、定期検診を受けることで寿命を延ばすことができるのです。
しかし、日頃のケアや扱いが悪いと平均的な寿命よりも早く寿命を迎えてしまいます。セラミック歯は保険適用の銀歯に比べて高額ではありますが、その分寿命が長く優れた素材のため、少しでも長く役目を果たしてくれるように大切に扱いましょう。
セラミック治療を検討されている方は、千葉県市川市にある歯医者「本八幡駅前ミツル歯科」にお気軽にご相談ください。