こんにちは。千葉県市川市にある歯医者「本八幡駅前ミツル歯科」です。
奥歯に詰め物・被せ物が必要になり銀歯かセラミックどちらがいいのか迷われてはいませんか。自分の歯に適した詰め物・被せ物を選択するためには、それぞれの特徴を理解しておく必要があります。
そこで本記事では、奥歯には銀歯とセラミックどちらが適しているのか解説します。奥歯の詰め物・被せ物でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
奥歯の詰め物・被せ物の種類
奥歯を治療して歯を削った場合、噛む機能や審美性を回復させるために、詰め物か被せ物を装着する必要があります。
奥歯に使用される詰め物・被せ物は大きく2つに分けられます。
銀歯
銀歯とは、パラジウム合金を使用した詰め物・被せ物です。保険が適用されるため費用は安いですが、金属なので目立ちやすく、経年劣化が起こりやすいです。
セラミック
セラミックは、素材に陶材を使用して作られた詰め物・被せ物です。白い陶材を使用しているため歯との審美性が保たれ、表面が滑らかなので汚れが付きにくいという特徴があります。保険適用外の治療になるので銀歯と比較して費用は高額です。
銀歯のメリット・デメリット
虫歯治療と聞くと銀歯を連想する方が多いかと思います。銀歯にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
以下に、銀歯のメリット・デメリットをご紹介します。
銀歯のメリット
銀歯のメリットは、以下の2つです。
・費用が安い
・耐久性・強度がある
1つひとつ詳しく解説します。
費用が安い
銀歯は保険が適用されます。治療費の最大3割を負担するだけで済むため、費用が抑えられます。必要最低限の機能性は回復できるので、高い審美性や機能性を求めない方にとって費用が安いという点は大きなメリットといえるでしょう。
耐久性・強度がある
銀歯は金属なので薄くても強度があります。セラミックのように強い衝撃で欠けたり割れたりするリスクはありません。また、薄くても強度と耐久性を保つことができるため、歯を削る量がセラミック歯と比較して少なく済みます。
銀歯のデメリット
銀歯のデメリットは、以下の3つです。
・審美性が損なわれる
・虫歯の再発リスクが高い
・金属アレルギーのリスクがある
1つひとつ詳しく解説します。
審美性が損なわれる
銀歯は、金属なので審美性が大きく損なわれます。天然歯の色調と大きく異なるため、たとえ奥歯の治療だとしても口を開けたときに気が付かれやすいでしょう。
虫歯の再発リスクが高い
銀歯は経年劣化しやすく、唾液に触れると少しずつ金属が溶け出して変形します。変形を起こすと、自分の歯と銀歯の間に隙間が生じるため、プラークが残りやすく虫歯になるリスクが高くなるでしょう。
また、セラミックと比較して表面に傷がつきやすく、汚れも付着しやすいです。年数が経過するほど虫歯の再発リスクが高くなるため注意が必要です。
金属アレルギーのリスクがある
銀歯は唾液に触れると溶け出すことがあります。溶け出した金属は金属イオンとなり体内に吸収されます。まれにですが、体内に吸収された金属イオンに身体が反応して金属アレルギーを発症する方がいます。
セラミックのメリット・デメリット
銀歯とセラミックを検討する際には、セラミックのメリット・デメリットについても確認することが大切です。
以下に、セラミックのメリット・デメリットをご紹介します。
セラミックのメリット
セラミックのメリットは、以下の4つです。
・審美性が高い
・虫歯になりにくい
・金属アレルギーの心配がない
・歯茎の変色を防ぐことができる
1つひとつ詳しく解説します。
審美性が高い
セラミックは天然歯に見劣りしないほど審美性が高い素材です。周囲の歯に色調を合わせれば、より自然に仕上がります。セラミックは、天然歯がもつ透明感も再現できるので、精巧につくられたセラミック歯は、歯科医師でも見分けがつかないこともあるでしょう。
虫歯になりにくい
セラミックの表面は陶器のように艶があり滑らかなので汚れが付着しにくいです。歯ブラシで簡単に汚れを除去できるので、清潔な状態を保ちやすいというメリットがあります。
また、セラミックは経年劣化によって変色・変形しにくいです。しっかりとケアができていれば、虫歯になるリスクは低いと言えるでしょう。
金属アレルギーの心配がない
セラミックのなかには金属を使用しない素材もあります。金属を使用しない素材を選択すれば、金属アレルギーを発症する心配はないでしょう。
銀歯などの金属は、経年劣化とともに金属が少しずつ溶け出します。溶け出した金属が身体に吸収されると、アレルギー反応を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
金属を使用していないセラミックを選択すれば、金属アレルギーを発症する心配がなくなります。
歯茎の変色を防ぐことができる
銀歯などの金属を使用した被せ物が入っていると、歯茎が変色するリスクがあります。金属との境目の歯茎が黒く変色する現象をメタルタトゥーといいます。歯茎が変色すると審美性が大きく損なわれます。
金属を使用しないセラミックを選択することで、歯茎の変色を防ぐことができるでしょう。
セラミックのデメリット
セラミックのデメリットは、以下の3つです。
・治療費が高額になる
・破損しやすい
・再治療が必要になることもある
1つひとつ詳しく解説します。
治療費が高額になる
セラミック治療は保険適用外の自由診療です。保険適用の治療と比較して費用が高額になります。一度に支払う費用が高額になるため、経済的負担も大きくなるでしょう。
自由診療なので、歯科医院によって価格が異なります。同じ治療でも歯科医院によって価格差があるため、カウンセリングを受けて納得できる歯科医院で治療してもらいましょう。
破損しやすい
セラミックは天然歯と同じくらいの強度があります。
しかし、陶器の食器のように急な衝撃に弱いため、強い力がかかると欠けたり割れたりするリスクが高いです。
普段から歯ぎしり・食いしばりの癖があるとセラミックに負担がかかり、破損するリスクが高まるため、専用のマウスピースを装着するなどの対策が必要になるでしょう。
再治療が必要になることもある
セラミックは人工物なので虫歯になることはありません。
しかし、ケアを怠ると土台となるご自身の歯が虫歯になり、再治療が必要になる可能性があるのです。
例えば、加齢などで歯茎が下がり、天然の歯とセラミックの被せ物の間に段差が生じるとプラークが溜まりやすくなり、虫歯のリスクが高まります。虫歯になると再治療が必要になります。
セラミックの寿命は、保険治療の詰め物・被せ物と比較して長いといわれていますがケアを怠ると寿命は短くなるでしょう。セルフケアをしっかりと行い、歯科医院の定期メンテナンスを受診することが大切です。
奥歯には銀歯とセラミックどちらがよい?
銀歯とセラミックにはそれぞれにメリット・デメリットがあります。
セラミックは審美性が高く、虫歯になりにくいなど、多くのメリットがある治療法ですが、費用が高額であるため経済的な都合から迷われる方もいるでしょう。
一方で、銀歯は保険が適用されるため費用は安いですが、経年劣化しやすいため虫歯の再発リスクが高く、金属アレルギーのリスクがあるなど、歯の寿命や全身の健康にかかわるデメリットがあります。
歯は一度削ると元の状態に戻すことはできません。銀歯は再治療を繰り返すリスクが高く、治療を繰り返すことで最終的な費用がセラミックと同程度になる可能性もあります。
長期的なメリット・デメリットも理解した上で、ご自身が後悔しない治療法を選択することが大切です。
奥歯に適したセラミックの素材とは?
セラミックにはさまざまな種類があります。奥歯に適したセラミックにはどのような種類があるのでしょうか。
以下に、奥歯に適したセラミックをご紹介します。
ハイブリッドセラミック
ハイブリットセラミックはセラミックと歯科用のプラスチックを使用した素材です。プラスチックが入っているので費用を抑えることができます。
ただし、プラスチックが入っているため経年劣化によって変色しやすく、すり減りが起こりやすいというデメリットがあります。費用を抑えながら銀歯より高い審美性や耐久性を求める方に適しているかもしれません。
ジルコニア
ジルコニアは、セラミック歯のなかでも「人工ダイヤモンド」といわれるほど圧倒的な強度と耐久性がある素材です。天然歯より硬い素材であるため、噛み合わせが強い方や奥歯に適しているかもしれません。
透明感や色調の再現性はオールセラミックやe-maxなど他のセラミックと比較して劣ります。
e-max
e-maxは、ガラスセラミックスを強化したセラミックです。
素材の一部にガラスを使用しているため、透明感や色調の再現性が高く、天然歯に見劣りしない審美性を保てます。強度が天然歯と同等なので、奥歯の治療にも適しているかもしれません。硬すぎない素材なので噛み合わせの天然歯に加わるダメージは少ないでしょう。
ただし、衝撃に弱いので噛み合わせが強い方や歯ぎしり・食いしばりのある方は注意が必要です。
まとめ
奥歯に詰め物や被せ物を入れる際には、銀歯かセラミックを選択する必要があります。
銀歯は保険適用で安価に治療できますが、審美性が損なわれ、虫歯の再発リスクや金属アレルギーのリスクがあります。
一方、セラミックは費用は高額ですが審美性に優れ、表面が滑らかなため汚れが付きにくく虫歯になりにくいという特徴があります。
銀歯とセラミックにはそれぞれ特徴があるので、ご自身の考えと一致する治療法を選択することが大切です。
セラミック治療を検討されている方は、千葉県市川市にある歯医者「本八幡駅前ミツル歯科」にお気軽にご相談ください。