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インプラントは虫歯になりにくいって本当?注意すべき口腔トラブル

インプラントに疑問があるイメージ

こんにちは。千葉県市川市にある歯医者「本八幡駅前ミツル歯科」です。

インプラントは人工物なので、虫歯にはなりません。

しかし、インプラント周辺の歯肉や天然歯は、治療前と変わらず虫歯やほかの口腔トラブルのリスクがあります。症状が進行した場合、インプラントの破損や脱落などにつながるため注意が必要です。

今回は、インプラントが虫歯にならない理由と、インプラント治療後に注意すべき口腔トラブルについて詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

インプラントとは?

インプラント

インプラントとは、体内に人工的な材料や部品を埋め込むことです。歯科分野では、人工歯根を顎の骨に埋め込んで失った歯を補う治療のことをインプラントとよびます。

インプラントは、基本的に3つの部分で構成されています。顎の骨に埋め込まれる人工歯根(インプラント体)、その上に取り付けられる支台部(アバットメント)、人工歯(上部構造)です。

インプラント体の材質は主にチタン、またはチタン合金です。サイズは直径3〜5mm、長さは6〜18mm程度でしょう。

アバットメントの材質はチタンやチタン合金、ジルコニアなどが使われます。上部構造にはレジン(プラスチック)やセラミック、セラミックとレジンを混ぜたハイブリッドセラミック、金合金などが使用されます。

3つのの部品を組み合わせて、失った歯の機能と見た目を復元するのです。

インプラントは虫歯になりにくいって本当?

虫歯の検査

インプラントが虫歯になることはありません。虫歯菌が砂糖などをエサにして生成した酸によって、歯のエナメル質が溶かされることを虫歯といいます。

インプラントの上部構造は、エナメル質ではなく、レジン、セラミック、ハイブリッドセラミック、金合金などから成り立っています。天然歯のエナメル質とは異なり、虫歯菌が生成する酸によって溶かされることはありません。

そのため、インプラントは虫歯になるリスクがないのです。

インプラント治療後に注意すべき口腔トラブル

インプラント周囲炎

インプラントは虫歯になりませんが、口腔トラブルのリスクがないわけではありません。以下、インプラント治療後に注意すべき口腔トラブルについて解説します。

インプラント周囲炎

インプラント治療後は、特にインプラント周囲炎に注意が必要です。インプラント周囲炎は、インプラント周辺の歯肉が、歯周病菌に感染することで発生します。

インプラントは人工物ですが、周囲の歯肉はご自身の体の一部です。細菌の侵入によって炎症を起こす可能性があります。

インプラント周囲炎の主な原因は、治療後の不十分な口腔内ケアや悪い生活習慣、特に喫煙などです。歯ぎしりや食いしばりなどの習慣も、インプラント周囲炎のリスクを高める要因となります。

歯茎の腫れや出血

インプラント治療後の初期段階では、歯肉の腫れや出血に注意が必要です。インプラント治療は外科手術を伴うので、歯肉を切開する、顎の骨に穴をあけるなど、少なからず身体にダメージを与えます。治療後は一定期間、安静にして症状が落ち着くのを待つ必要があるでしょう。

安静にしていても、治療後に腫れや出血が悪化するケースも存在します。治療中に何らかの菌が侵入した可能性があるため、問題が生じた場合は速やかに治療を受けた歯科医院を受診しましょう。

インプラント周囲の歯の虫歯

「All-on-4(オールオンフォー)」というすべての歯をインプラントにする治療法では、すべての歯が人工歯になるため虫歯になるリスクはありません。

しかし、部分的にインプラント治療を行う場合は、残された天然歯が虫歯になる可能性があります。特に、人工歯と天然歯の境界に歯垢が蓄積すると、虫歯のリスクが高まるでしょう。

インプラントの破損や脱落

インプラント治療後に起こり得るトラブルの一つに、インプラントが折れる・取れることがあります。主な原因としては、インプラントが顎の骨と十分に結合しなかったことや、顎の骨の量が不十分だったことなどが挙げられるでしょう。

外部から強い衝撃を受けたことや、強く歯を食いしばったことでインプラントが破損・脱落するケースも報告されています。特に、治療直後は不安定なため注意しなければなりません。

また、インプラント周囲炎によってインプラントが脱落することもあります。インプラントが破損・脱落した場合は、すぐに歯科医院を受診しましょう。

インプラントを長持ちさせる方法

口腔ケアを行う女性

インプラントは、適切なケアを行っていれば10~15年以上は維持できるといわれています。インプラントを長持ちさせる方法を確認しましょう。

手術直後は血行を促進させる行動は控える

顎の骨にインプラントがしっかり定着するまでの期間は、慎重なケアが求められます。手術後は、インプラント部分への刺激を最小限に抑え、顎の骨との結合を妨げないようにする必要があります。

手術後は硬い食べ物を避け、インプラント部分に過度な刺激を与えないよう注意しましょう。タバコに含まれる成分が血管を収縮させ、回復を遅らせる可能性があるため喫煙も控えてください。

激しい運動や飲酒も血流を増加させる要因となります。腫れや出血を長引かせる恐れがあるため、控えましょう。

術後3か月間は特に注意が必要な時期です。トラブルが起こりやすいので、歯科医師の指示に従って抗生剤などの薬を服用し、口腔内を常に清潔に保つことが重要です。

日々の口腔ケアを丁寧に行う

インプラントを長持ちさせるために、日常的なメンテナンスを丁寧に行いましょう。天然歯と同様に、インプラントも丁寧にケアしなければなりません。

インプラントのメンテナンス方法は、天然歯と同様です。毎日丁寧にブラッシングし、歯間ブラシやデンタルフロスを使用して、しっかりと歯垢を除去しましょう。

一般的に、歯ブラシだけでは歯垢の約60%程度しか取り除けないといわれています。歯間ブラシやデンタルフロスを併用することで、歯垢を約80%まで落とせるのです。

インプラントの寿命を延ばすためだけでなく、天然歯の健康を維持するためにも、日々の歯磨きを怠らないことが大切です。

定期的に歯科医院でメンテナンスを行う

インプラント治療が完了したあとも、天然歯と同様に歯科医院で定期的にメンテナンスを受けましょう。インプラントのメンテナンスは、検診やクリーニングが中心です。

目視で確認できる部分に加え、レントゲン撮影を通じて顎の骨の状態などをチェックすることもあります。

取り外し可能なネジ式のインプラントを使用している場合、定期的にボルト部分の歯垢などを除去する必要があるでしょう。数か月や1年に1回程度行われるのが一般的です。

インプラントや天然歯のケアにおいて、ご自宅での日々のメンテナンスは非常に重要です。

しかし、ご自身では落とせない汚れを除去するために、歯科医院でのクリーニングは不可欠です。ご自宅でのケアに自信がある場合や、目視で問題が見つからなかった場合でも、定期的な歯科医院でのメンテナンスは欠かせません。

まとめ

インプラントの説明

インプラントは人工歯でエナメル質が存在しないため、虫歯になることはありません。

しかし、インプラント周囲の歯肉や天然歯は、治療前と同様にトラブルが生じる可能性があります。

インプラントの寿命を延ばし、トラブルを避けるためには、治療後のケアが非常に重要です。インプラントが顎の骨にしっかりと定着するまでの期間は、強い衝撃を避けて過ごしましょう。硬い食べ物の摂取を控えること、喫煙や過度の飲酒を避けることが大切です。

治療が完了しても、定期的な歯科医院でのメンテナンスは欠かせません。ご自宅での口腔ケアに加え、歯科医院での検診やクリーニングを受けましょう。必要に応じてレントゲン撮影などを行うことで、インプラントを長持ちさせることが可能です。

ご自宅での口腔ケアでは、歯ブラシだけでなく歯間ブラシやデンタルフロスも使用して、口腔内の清潔を保ちましょう。

インプラントを検討されている方は、千葉県市川市にある歯医者「本八幡駅前ミツル歯科」にお気軽にご相談ください。

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